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はじめに
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渋皮煮のレシピは、ウェブにたくさんありますが、栗の状態や調理器具の大きさなどで、実際の調理法が違うようです。
そこで、備忘録としてこのページを作りましたので、一般的なレシピではありません。
自宅で採れた生栗を使っていますので、市販の栗の場合には当てはまらないかもしれません。
- ポイント1:渋皮を乾かさない。常に水やお湯に浸しておく。
- ポイント2:刃物や竹串などは、表面に平行に当てる。(接線方向)
- 所要時間:鬼皮の処理から瓶詰め・殺菌までの時間で、40粒を処理する場合の目安で、休憩時間や放置時間は含みません。
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バージョン |
時短バージョン【4時間30分】 |
こだわりバージョン【6時間30分】 |
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一度にたくさんの栗が収穫でき(100粒以上)、処理が追いつかないときの方法です。 渋みを取り除いて食べられるようにします。 |
収穫量が比較的少ない(50粒以下)ときの方法です。 渋皮の処理を丁寧にして、味も外見も一段上を目指し、より美味しく仕上げます。 |
道具
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- 魚の骨抜き
- 鍋…アルミ以外のもの(パスタ鍋のようにかごが付いているパスタ鍋が便利)
- かご…渋抜きと灰汁抜きのときに使用(パスタ鍋なら不要)
- ボウル…渋皮の筋やワタを取ったあと水に浸すため
- ざる…流水の下に置き、筋やワタを受け取り、シンクの排水口の汚れを防ぐため
(三角コーナー用の水切りネットを併用)
- 竹串…筋が取りにくいときに使う(自作したら効率が上がりました)
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材料
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生栗 |
渋皮が乾いていない、新鮮なもの |
砂糖 |
グラニュー糖やてんさい糖など(てんさい糖は味が良いですが、コスト高です。) |
木灰汁 |
木灰汁または重曹(重曹のほうが手軽ですが、適切な濃度がわかりません。) |
鬼皮の処理
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(30分)
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魚の骨抜きを使って、頭の方から丁寧に剥いていく。おしりの部分は無理には剥かない。
(刃物は使いやすいもので構いませんが、刃を栗に接するようにすると、渋皮が傷つくのを防ぐことができます。)
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- 剥いた栗は、すぐに水に浸して乾燥を防ぐ。
- すべて剥き終わったら、一晩灰汁に浸す。
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渋皮の処理
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1回目 |
(50分) |
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- 前日に浸した灰汁から栗を取り出し、昨夜の灰汁は捨てる。
- 栗をかごに入れてから鍋に入れ、栗がかぶるまで灰汁を注ぐ。
- 少し泡が出てきてお湯の表面が揺れるまで加熱する。
- 火力を調整しながら、お湯の表面が揺れて栗が踊らない状態を維持して、10分間茹でる。
- 鍋に水を加えて、温度を下げる。(いきなり引き上げると、渋皮が敗れることがあります。)
- 栗をかごごと取り出して水にさらす。
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おしりの部分を丁寧に剥がす。
(太い筋に繋がる部分を最後に剥くようにすると、太い筋もきれいに取れます。)
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- 流水の中で、親指の腹や手のひらでこすって、「わた」や筋を擦り落とす。
- 渋皮がひどく破けたものなどは取り除く。
- 処理した栗は、順次水を入れたボウルに入れる。
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2回目 |
(40分) |
(2時間40分) |
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(1回目と同様)
- 栗をかごに入れてから鍋に入れ、栗がかぶるまで灰汁を注ぐ。
- 少し泡が出てきてお湯の表面が揺れるまで加熱する。
- 火力を調整しながら、お湯の表面が揺れて栗が踊らない状態を維持して、10分間茹でる。
- 鍋に水を加えて、温度を下げる。(いきなり引き上げると、渋皮が敗れることがあります。)
- 栗をかごごと取り出して水にさらす。
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- 流水の中で、親指の腹や手のひらでこすって、「わた」や筋を擦り落とす。
- 取り切れなかった筋を、竹串などで取り除く。
- 渋皮がひどく破けたものは取り除く。
- 処理した栗は、順次水を入れたボウルに入れる。
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- 流水の中で、親指の腹や手のひらでこすって、「わた」や筋を擦り落とす。
- 取り切れなかった筋や色の濃い部分を、竹串などで取り除く。
- 渋皮がひどく破けたものは取り除く。
- 鍋に水を加えて、温度を下げる。(いきなり引き上げると、渋皮が敗れることがあります。)
- 処理した栗は、順次水を入れたボウルに入れる。
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3回目 |
(10分) |
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(2回目と同様)
- 栗をかごに入れてから鍋に入れ、栗がかぶるまで灰汁を注ぐ。
- 少し泡が出てきてお湯の表面が揺れるまで加熱する。
- 火力を調整しながら、お湯の表面が揺れて栗が踊らない状態を維持して、10分間茹でる。
- 栗をかごごと取り出して水にさらす。
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あく抜き
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栗についた灰汁(重曹)を落とす。
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1回目 |
(15分) |
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- 渋皮が少し破けているものは、お茶パックに入れる。(一袋に2個が収まりが良いようです。)
- 栗をかごに入れてから鍋に入れ、栗がかぶるまで水(お湯)を注ぐ。
- 少し泡が出てきてお湯の表面が揺れるまで加熱する。
- 火力を調整しながら、お湯の表面が揺れて栗が踊らない状態を維持して、5分間茹でる。
- 栗をかごごと取り出して水にさらす。
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2回目 |
(10分) |
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(1回目と同様)
- 栗をかごに入れてから鍋に入れ、栗がかぶるまで水(お湯)を注ぐ。
- 少し泡が出てきてお湯の表面が揺れるまで加熱する。
- 火力を調整しながら、お湯の表面が揺れて栗が踊らない状態を維持して、5分間茹でる。
- 栗をかごごと取り出して水にさらす。
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3回目 |
(10分) |
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(2回目と同様)
- 栗をかごに入れてから鍋に入れ、栗がかぶるまで水(お湯)を注ぐ。
- 少し泡が出てきてお湯の表面が揺れるまで加熱する。
- 火力を調整しながら、お湯の表面が揺れて栗が踊らない状態を維持して、5分間茹でる。
- 栗をかごごと取り出して水にさらす。
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加糖
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(50分) |
(70分) |
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- 鍋に栗を入れ、水をひたひたに注ぐ。
(注いだ水の量を量っておく)
- 加えた水の重さの90〜100%の砂糖を量る。
90%…栗の風味がよく分かる 100%…甘さ控えめの和菓子
- 1/3のグラニュー糖を加える。
- 火力を調整しながら、お湯の表面が揺れて栗が踊らない状態を維持して、10分間加熱する。
- 一旦火を止めて、さらに1/3の砂糖を加える。
- さらに、同様の火力で10分間加熱する。
- 一旦火を止めて、残りの砂糖を加える。
- 最後に、同様の火力で10分間加熱して、火を止めて自然に冷ます。
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- スロークッカーにお湯(時短のため)を入れる。
20粒…600mL、30粒…800mL、40粒…1000mL
- 入れたお湯の重さの90〜100%の砂糖を量る。
90%…栗の風味がよく分かる 100%…甘さ控えめの和菓子
- 1/3のグラニュー糖を加える。
- スロークッカーを「強」にして、フツフツと泡が出るまで加熱する。
- スロークッカーを切って、さらに1/3の砂糖を加える。
- スロークッカーを「強」にして、フツフツと泡が出るまで加熱する。
- スロークッカーを切って、残りの砂糖を加える。
- スロークッカーを「強」にして、フツフツと泡が出るまで加熱すし、スロークッカーを切って自然に冷ます。
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長期保存する場合には、冷めないうちに瓶詰めする。
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長期保存する場合には、冷めないうちに瓶詰めする。
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その他のメモ
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失敗談 |
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多くのレシピでは、「強火」とか「弱火」とか表現されているので、炎にばかり気を取られて失敗しました。
湯面と栗(具材)の様子に注目するとうまくいきます。火加減の参考サイトをご覧ください。
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収穫してすぐに処理しなかったので、渋皮が乾燥して処理に苦労しました。
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課題 |
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渋抜きには
灰汁
を使っています。重曹のほうがが手軽だと思いますが、適切な濃度がわかりません。
濃すぎるとグチャグチャになって崩れてしまい、薄すぎると余分な渋皮が取れません。
試行を繰り返して適切な濃度がわかると、作業が楽になります。
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渋皮の処理が進むと、直径1mm以下の小さな虫食いが見つかりますが、原因や対処法が不明です。
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実の頭の部分が黒く変色してしまうものがありますが、原因や対処法が不明です。
細菌によるものかもしれません。
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参考サイト
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次のサイトを参考にさせていただきました。
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